課題5メンバーの木村講師が瀬戸内地域で食を通じた観光復興・フードロスへの取組みに関する調査を行いました。

当拠点のアウトリーチプロジェクト「地域の食とプラネタリーヘルス」は、地域に根差した食の探求を通じて、人と環境の双方の「健康」を目指すプラネタリーヘルスの実践に向けた学びと発信を、地域の人々と共に行うプロジェクトです。まずは瀬戸内地域を舞台として、「地域の食」について考えるためのパイロット調査を行い、フードロスへの取り組み等に関するアンケートを実施しました。

アンケート内容:食を通じた観光復興、フードロスへの取組みに関する状況
対象:瀬戸内海沿岸に面する市町村
対象団体:瀬戸内観光協会および観光に関連する団体

下記の取組みに対して自治体・団体が実施していることの結果

※1. 1(殆どない)~10(とてもある)の10段階で回答いただき、それらの回答の平均点数を示しています。※2. 当アンケートへの回答は、自治体や団体としての総意をとりまとめたものではなく、回答いただく方個人の意見として記入いただいたものです。※3. 回答件数58団体/依頼件数137団体
木村先生(課題5メンバー)

フードロスへの取り組みに関しては、関心・現状ともに他の項目よりも低い傾向がみられました。

食を通じた観光復興、フードロスへの取組みに関する状況の結果

フードロスへの対応と、食関連項目との関連(現状を0-10点で回答)
木村先生(課題5メンバー)

「フードロスへの対応」の点数(0-10点、自己評価)と「地産地消の取組み」とのゆるやかな相関もみられた(R=0.47)ことから、地産地消の取組みがフードロスへの意識を高める鍵となる可能性も考察されます。

瀬戸内地域の自治体において、食を通じた観光振興への関心は高いものの、フードロスへの対応には結びついていない現状がうかがえました。一方で、「地域の食」を大切にする「地産地消の取り組み」から、フードロスへの関心が高まる可能性も見えてきました。食関連産業としては、漁業や牡蠣等の養殖、柑橘類やオリーブ等の生産・加工、製塩や醤油加工など、地域性を活かしながら独自に発展してきた瀬戸内地域。フードロス削減への入口が、まだまだたくさん見つかりそうです!

アンケート調査の詳細はこちらからご覧頂けます♪

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