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研究メンバーであるインドネシア人研究者たちが、インドネシアの漁港、冷凍工場、果物の生産工程で発生する生産・加工ロスの実態を視察してきました。
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わたしたちはマグロの格付け作業を視察するため中央スラウェシ州にある海洋水産庁の責任者と漁師さんたちにインタビューしました。
漁業施設でマグロの格付け作業を視察
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A級 +(身が透き通っており赤く濃い)からC級 -(身が白っぽく色が薄い)まで細かく格付けされたマグロは発砲スチロールでスラリーアイスに入れて保管されます。目標の漁獲量に達するまで港に3-4日保管された後、島南部へ陸送、航空便で国際市場に送られます。スラリーアイスの保管は地元漁師には高く評価される一方、保管中にAランクのマグロがCランクへ品質劣化に陥り、Cランクの魚はツナ缶や稚魚の飼料に加工されます。わたしたちの技術開発で「魚の新鮮さ」をモニタリングすることができれば、保管期間が最適化され、品質を保つことが出来ると思いました。
スラリーアイスとは
氷粒のみの梱包用ドライや氷粒と海水や真水を混合された氷。0.1~0.5mm程度の球状の氷が混ざった液体で、ちょうど雪が半分溶けたような状態のこと。氷の割合(氷濃度という)は使用目的によって調整可能で、製造装置出口では0~30%程度の範囲で調整できる。
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わたしたちは冷凍果実の製造工程で発生する廃棄物の実態や加工地での生産システムについて責任者と現地農家さんにインタビューしました。
冷凍果実の加工輸出工場へ
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同社は地元の農家から果物を購入していますが全てが規定サイズと等級に合致しているとは言えず、熟成度合いも様々です。それらは、熟成庫へ保管されますが品質が悪く腐敗して生産に適さないことも多く、廃棄されています。わたしたちの技術開発で「収穫時期を予測」できれば、現地の生産地・加工地での廃棄が減るのではないかと思いました。
マンゴー農園へ
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同社は農園から新鮮マンゴーを販売するまで一貫した生産体制を実現していることが強みですが、課題となっているのは「ミバエの汚染」です。規格外のマンゴーを放置してしまったり、自然現象によって木から落ちるマンゴーはミバエの繁殖を招きます。その対策として殺虫剤を設置したり、未熟時から果実をひとつづつ大きく袋で覆ってミバエから守る「ブロンソン法」で大きく改善されました。彼らは避けることのできない果実のロスを管理しながら、高品質の果実生産を実現していました。
22.11月にインドネシア大統領がGGS社のプランテーション生産システムに興味を持ち訪問されています。
最後までお読み頂きありがとうございました。現地の生産地・加工地で従事している人々の談話や視察を通して、インドネシアでは生産・加工・保管・流通過程でフードロスを削減できる余地が大いにあることを再認識し、且つ、経済効果を新たに生む気づきがありました。当該拠点の社会実装が彼らにとって大きな駆動力になると確信しています!