わたしたちは、フードロスに関する主要なステークホルダーと社会実装について議論するためインドネシアへ行ってきました。また、本プロジェクトの実施対象である熱帯果実や水産物の重要なサプライチェーンに関連する現場を視察しました。
ボゴールの果物卸市場へ
パパイヤ農園へ
パパイヤ農園近くにあるパッキングハウスでは、選別の過程で食用に適さない多くの果実は牛の肥料になります。また、地元の小売店で売れ残ったパパイヤは生産者が引き取っていますが、大型スーパーへ納品されたパパイヤの売れ残りは、全て廃棄されているそうです。
国立革新研究庁(BRIN)食糧農業部門のDr.Puji Lestari議長と再会
7/5日に当該拠点の国際シンポジウムで講演いただいたBRIN食糧農業部門のDr.PujiLestari議長と再会しました。BRINはインドネシアの研究を統括する機関として、本プロジェクトの成功に向け、全面的に協力を約束して頂きました。
スラウェシ島 H.RusdyMastura知事と会談
スラウェシ島中部は、水産物を含む生物多様性が非常に豊かである一方、コールドサプライチェーンに関するインフラや技術が非常に少ないことが分かりました。
Donggala港で地元の漁師と面会
Donggala港には冷凍加工できる工場があるにもかかわらず、工場で冷凍できる漁獲量と光熱費のコストが見合わないために、結局氷詰めにして南部まで輸送していると聞きました。これらのサプライチェーンを最適化するとフードロスが削減でき、日本の食卓にインドネシアから新鮮で美味しい魚を食べることが出来ると感じました。
Donggala港エビ養殖場へ視察
日本では見たことのないような大きく良質のエビは、生産地の冷凍設備が完備していないため、氷を搭載するだけの輸送に頼ります。「新鮮さ」を維持できないため海外輸送は難しいとのことでした。
チョコレート工場へ視察
発酵したカカオの方が品質が良いのですが、時間が掛かりかつ費用を早く回収したい農家は未発酵のカカオを低額で菓子メーカーへ卸しているのが現状です。例えば、付加価値を付けるために農園近くに発酵工場を設立しカカオを回収・発酵済みのものを菓子メーカーへ卸すことで彼らの安定した収入と「生産・加工」のサプライチェーンの確立が出来るのではないかと思いました。
まとめ
最後までお読み頂きありがとうございました。実際の現場で生産地の人々との談話や現地政府の取組みは、新たな知見を深める気づきとなりました。当拠点のフードDX技術が社会実装できることへ一歩近づいてきたように思います!